酒のんだ

そういえば先週はパトリオット劇場の反省会があった。もう先の公演を忘れかけた頃に大木から連絡があって、新宿の例の店に集まることになった。 しかし、公演を打つという口実でもないと、見事に疎遠になるものだな。毎度毎度思うことだけど。稽古期間中はふ…

自分のようなものでも

次の芝居のことをそろそろちゃんと考えなくてはならなくなり、おまけに妙に仕事が忙しい日が続いて、睡眠時間がふだんより短くなりがちな一週間だった。 で、今朝、鏡をなにげなく覗いてみたら、老人がいた。疲れがまともに顔に出る歳になったようだ。すでに…

めでたしめでたし

「『私は子どもの時から、具体的に知覚できる事物を表現しようとする性向を持っていました。単なる関係とか状態、あるいは抽象概念といったものは、私にとってあまり価値がなかったのです。そのようなものは、思考の仲間に加えることができませんでした。幼…

キンダーブック

日曜日は法事で実家に帰っていた。県外に散らばっている父親の兄弟姉妹4人が勢ぞろいした。 お坊さんの明瞭かつ妙にアタック音の強い読経を聞きながら考えていたのは、7回忌を迎えた父方の祖父のことでは必ずしもなく(本当にいい人だったんですけど)、今あ…

公演のご案内

すっかり更新が滞ってしまいました。 次回出演作品のお知らせです。 山中みどり・久留米冬季 二人芝居 『衝撃吸収してね』 作・演出: 山中みどり・久留米冬季 出演: 同上 日時: 2012年12月7日(金)~9日(日) 7日(金) 19:00- 8日(土) 14:00- / 18:30- 9日(…

ろくでもない

神よ、福島からの帰りに駅でお土産を買ったはいいが、「げっ福島の食い物かよ。えんがちょ」と思われるのではと不安になり職場に持って行けず、2週間かけて1人で18個入りの菓子を食い切った私をお許しください。いえむしろ罰をお与えください。これがまたな…

味な旅・福島 その4(了)

9月22日(土) 最終日 11時にホテルのロビーに集合。チェックアウトを済ませ、最小限の携行品だけを残して荷物を預ける。 ホテルを出て最初の上演場所へと徒歩で向かう。その途中、ラーメン屋で腹ごしらえ。駅近くの『丸信ラーメン』というところ。しょうゆ…

味な旅・福島 その3

9月21日(金) 2日目 (承前)街はずれに信夫山という、さほど高くない山があり、そこから市内を一望できるらしい。上のほうまで車で入れるというので、もう宿に帰りたかったが行くことにする。駅前からタクシーに分乗し、中腹にある護国神社まで移動。そこ…

味な旅・福島 その2

9月21日(金) 2日目 10時半にロビーに集合。大木から上演についての詳しい説明を受ける。要約すると、 ・4つのシーンのそれぞれに市内の1箇所をあてる。つまり合計4箇所で上演する。 ・盲目の観客は個人としては存在しない。 2つ目についてはやっぱりという…

味な旅・福島 その1

福島への二泊三日の旅から帰ってきた。備忘のため出来事を簡単に書きとめておく。 9月20日(木) 1日目 1時に上野駅集合。駅前広場で待ち合わせたが、九月も後半なのに日差しが強くて、周りのビルを眺めているうちに頭がぼんやりしてしまった。大木が拡声器…

仲間はずれ

昨日、稽古に行ったらロッソがいた。おとついの大木の演説(だったらしい)にも足を運んでいたそうな。「おす」と声をかけたら「はい、すみません、いろいろご迷惑をおかけして…」みたいなことをぶつぶつ言っていた。なるほど。土壇場でパーティーメンバーが…

休日満喫

お昼すぎに大木が新宿で何かやらかすつもりだったらしいが、無事やらかしたのだろうか。『アンティゴネー』上演に向けての所信表明的なパフォーマンスだとか言っていた。ポリスに捕まったりしてないだろうな。 お前らも見にこいというメールが昨日回ってきた…

ナッハゾンマー

今週に入って、稽古場がさらに妙な感じになってきているような。とりあえず静かすぎる。誰もほとんど口をきかない。演出も。「次、じゃあ二場」「ん」みたいなやりとりしかない。修道院かよ。一人で軽口をたたいても気まずいだけなので、こちらもつい黙りが…

噂の真相

葬られず野っ原に打ち捨てられていたのが血を分けた兄ではなく、まるっきりの他人だったとしても、アンティゴネーは手を差し伸べただろうか。命をかえりみず掟を破っただろうか。そうは考えにくい。彼女にそこまで期待するのは無理、あるいはお門違いという…

宙ぶらりん

アンティゴネーという人の言動を見ていると、若き柳田國男の手になる例の新体詩、 うたて此世はをぐらきを 何しにわれはさめつらむ いざ今一度かへらばや うつくりかりし夢の世に を思い出す。兄の弔いうんぬんはただの口実で、要はとっとと死にたいだけなん…

俺も連れてってほしい

朝8時ごろに大木からメールが来て、今日の稽古を休むという。稽古場はキャンセルしてないので使いたい人はどうぞとのこと。演出からの素敵なプレゼントと解釈して、ありがたくサボらせてもらった。 目が見えない人(特に生まれつきそうな人)が持つ人間のイ…

9月7日時点

何かとしんどい一週間だった。風邪もようやく治まってきて、少し鼻がぐずつく程度にはなった。体調が思わしくないと仕事と稽古のかけもちが一層こたえる。もう仕事やめたいやめたい。 ロッソがまだ不在なわけだが、それに伴って、稽古場に男が俺一人なことに…

備えあれば

ズバリ。大木は作品を完成させる気などないと見た。そうでなければ、あのぐだぐだな演出っぷりの説明がつかない。いまだにやること毎日変わるし。「盲人のための演劇」というルールを設定しておいて、その中でいろいろワークやら思考実験やらしてみたいだけ…

だらだら

風邪で仕事も稽古も休んでしまった。頭がぼんやりして何も考える気にならない。録画してあった『梅ちゃん先生』を2回見た。 今回の公演にどんな意味があるのか、何のためにやるのか、まだ考えあぐねている。一貫性のあるストーリーになってくれない。 こない…

言わないことではない

朝起きたときからのどがイガイガして、昼過ぎには頭が重く、寒気もしていた。 なんとか仕事と稽古をやり過ごして(稽古はちょっぴり早引けして)、たったいま家にたどり着いた。 体温を測ってみる。38.2℃。まずまずだ。 人間はなぜ死者を弔いたいと思うのだ…

早いもの勝ち

ロッソが稽古に来なかった。 朝のたぶん9時ごろにメールが来て、今日の稽古を休むという。行っても皆に迷惑をかけるだけだから、と。東北(秋田だっけ?)の実家にも里帰りしたいと。 たぶん、いや絶対、昨日の重大発表のせいだろうな。稽古のあと着替えてい…

楽しみは尽きない

また重大発表がやってきた(もうこれで最後にしてほしい)。 上演は福島でやりたいのだそうだ。福島県。やりたいというか、もうそのつもりなんだろう。7月だかに一人で現地に乗り込んで、取材?下見?も済ませていたらしい。だったら始めからそう言ってくれ…

遠人愛

このところなんとなくギリシアづいている。きっかけはもちろんいま稽古中のお芝居。呉茂一の『ギリシア神話』を読み返してみたり。直接の呼び水になったのはジョージ・スタイナーの『アンティゴネーの変貌』。ウィキペディアで「アンティゴネー」を調べてみ…

人生は陽気に

ものすごく体がだるい。ほんとにまだ火曜日なのか。土日の長時間稽古が効いてるな。 一回以上稽古したシーンはいちおう形になってきている。ただ、その形がほんとに適切なのかどうか、ジャッジする人が誰もいない。 別にどうでもいい気もしてきた。どうせ客…

北嶋美雪編訳『ギリシア詩文抄』より

岩と波白ぐ海との子 ……… わらべらの心を誇りかにする お前、海の法螺貝 アルカイオス われを遮り とどむるは 四囲にどよもす 紫なす海の 潮騒の音 シモニデス 夕星よ 光をもたらす暁が 散らせしものを そなたはみなつれ戻す 羊をかえし 山羊をかえし 母のも…

夜回り先生(うそ)

今週から土日の稽古が朝10時~夕方5時半になった。これで1週間のうち朝寝できる日が消滅。時間も長くなった。月~金のwage-workerにはちとつらい。 時間変更後1回目の昨日は、通常の立ち稽古の前後に、台本とは関係のないいくつかの「ワーク」をやった。本来…

アニマルズ

猫好きの人が増えた気がする。というより、その旨を人前で表明する人が増えた。その場に同好の人間を見つけると(これがまたいるんだ必ず)、手をとりあって聞こえよがしに「猫かわいい」「猫かわいい」を連呼してくる。はいはいわかりましたよ。猫のことな…

打ち入り始末記

禁酒の誓いをあっさりと破ってしまった。打ち入りだったんだから仕方ない。不可抗力だ。明日は二日酔いまちがいなし。みんなもかなり飲んでいた。 キーボードを打つ手もおぼつかないが、なんだか妙に興奮しているみたいなので、今のうちに書いてしまおう。 …

きゃああ

アルコール中毒で病院送りになった人の、怖いこわいエピソードを聞いた。凄惨きわまりない。しかも、酒にはまったきっかけというのが、俺が家で飲む主な理由と同じ、寝つきの悪さ→寝酒常習。 あーもう。あーもう。控えよう。ていうか、怖くて飲めませぬ。 ク…

なかなか大変ですよ

昨日からようやく本格的に稽古がスタートした感じ。話し合いに終始することなく(これは主に僕のせい)、人も全員揃っている。台本を持ちながら立ち稽古をすることになったが、なかなか難しい。どんな立ち方、発声、身振りでやるのがしっくりくるのか。現代…